鬼レズはマッハで走るR

見たもの聞いたもの読んだもの食べたもの、ときどき昔話

【骨折日記】退院してからのバリアブル

 今日、退院後1回目の診察受けてきましたが、骨折した方の足に体重を乗せるのはしばらくお預け。ということで、右足1本で体重を支え続ける日々がまだ続きます。

 当たり前なのですが松葉杖だと両手ふさがるんですよね。問題は片足の足首だけなのに不合理極まりない。で、そこそこ歩けてもペースは遅いしすぐ疲れるしで近所の郵便局への往復にすら小一時間かかる(通常片道5、6分)

「なんで、こんなに休むところがないの!」と道端でのベンチの少なさを呪い、途中の小さな公園で荒くなった息を整えていました。そして、ちょっとした段差があちこちにあるのに驚き、意外に路面はうねったり傾いていることを知りました。

 帰れば帰ったで自分でご飯を作るのも一苦労。飯クズなので適当なものは食べたくないからと気合のみで右足1本でキッチンに立ち続ける。そして筋肉痛。バカすぎる。(この後、どうすれば立つ時間を短縮できるのかを考えるようになりました)

 自室は2階なのでトイレのたびに階段を這うように通わなければならないし(松葉杖での階段昇降は入院中マスターしたが、階段自体の間口が狭くて松葉杖での昇降ができない。結局バムスクート法と言われるらしい階段にお尻を下ろして移動)、トイレが洋式でホントに良かったですよ!

 たかだかちょっと骨折しているだけでこんなに不自由だなんて思いもよらなかった。でも、ホントに怖いのは完治したら「社会が健常者デフォルトで設計されている理不尽」をたぶん忘れてしまうだろうこと。もっと年取って足腰弱くなったらまた思い出すんだろうけど。

【骨折日記】社会の地殻変動とか

 はーい♡ お久しぶりです。

 何でここまでお久しぶりかというと年末から鬱っぽいのが1月中は続いてて、でまあ空に晴れ間が見えたから(比喩表現)靖子のリッツパーティーでもしようかと月末に買い出しのために自宅を出て1,2,3……10歩、雪降った後溶けて染み出した水がカッチカチに凍ってアイスバーンと化していたところにノーアテンションで乗っかって滑って不自然な形で足首をひねって骨折。くるぶし2か所、ひざ下の細い方の骨1か所パッキリ折りました。

 と、この日は同じような人が大量に生産されて救急大賑わい、ワタシも痛みに呻くこと3時間超え。血圧ガチ上がりしてました。

 で、この1カ月、自宅待機したり入院したり手術受けたりまた自宅安静だったりとバタついてました。

 で、本もいくらかは読んだのですが、新刊本3冊続けてあたりを引きましてね。

①サンストーン(フルカラー大判のアメコミ、レズビアンSMが題材)

②完璧じゃない、あたしたち(メインキャラクター女性のみの短編集)

③アルテミス(SF映画「オデッセイ」原作者の2作目。今回の主人公はマイノリティ女性)

 

 ワタシはレズビアンでありフェミニストでもあるので、同性愛者が粗末に扱われたり都合のいい使われ方をすれば引っかかるし腹も立つし、女性の描き方が「ちょっとエロいオブジェ」扱いだったりすると読む気なくす。

 ワタシは女性や同性愛者が「生きて息して生活している」人間として描かれている不愉快にならないフィクションが読みたい! と、ずっと願っていたのですが、どうも社会が地殻変動を起こしたみたいで、不愉快にならないだけじゃない面白い作品を続けて読むことができました。

 てなわけで、その辺のこと織り交ぜつつレビューしたいなと思います。少々待っててくだされ。

 

 ちなみに手術は予後も良く、順調に回復しております。ご心配なく。

【外食メモ】新大久保 アーガン

 コミケ参加の前日ですが、書けるときに書いとかないとなんか忘れそう、ってことで久々のまともな更新です。

 

 ワタシが好きなもののうちにネパール料理の「ダルバート」というものがあります。ダルがダールで豆、バートがご飯なので豆ごはんなのですが、実態はダルスープに大量のごはんとちょっとしたおかずが付きます。

 で、新大久保周辺はそんなダルバートを500円で出す素晴らしいお店が何店舗かあるのですが、その中でもワタシが気に入ってるお店がココです。

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いやんステキ

 

 右側がダルスープ、奥がチキンカレー。ここのお店の優れているところは内装などけっこうオシャレでネパールゴハン初心者にも敷居が高くないところ。友達を連れてきてカレー沼に突き落とすにはもってこいです。うっかり興味を持ったら、近くのイスラム横丁でスパイスや豆を流れるように買わせることの可能という素晴らしいロケーションです。

 素晴らしいのはダルバートだけでなく、

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スナック的なパニプリ だいたいの人が好きな外サクサク中ジュワー

 

一人でひっそり定食食べるだけでなく、人数集めてパーティー的にいろいろ食べられるんですよ。パニプリはスナック的なサクサク皮にスパイシーなマッシュポテトが詰まっててそこに酸っぱ辛い冷たいスープを注ぎ、ふやける前にぱくっと一口で食べると極楽。

 

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モモ盛り合わせ

 モモの盛り合わせは揚げ、焼き、蒸しが盛り合わせてあって、二種類のたれがつく。中央部はチリソースがかかっててワタシはそこが一番好み。揚げモモってあんまり見かけないけどモチモチ感が強調されててなかなか良いものです。

 

 友人呼び立てた日はいろいろ食べましたが、「え?」ってくらいお勘定安かった。お酒飲まなかったからだと思いますが、そもそもの料金が良心的です。

 ……また行きたい。

 

 

冬コミ直前

 ワタシは「情報・評論」ジャンルで出るので、コミケ3日目大みそか31日の出番となります。(東パ11b)さきほど、主催から1日目終わったよー、とTwitterでアナウンスありました。

で、レズビアンバーガイドですが、シリーズ3冊目はあっさり落としました。喘息で全然取材に行けなくてな。バーに煙草はつきもので、それはかなりつらいので。

 

 で、取材しなくても書けるレズビアンバーを取り巻く文化的なあれこれをサックリまとめたものを出す予定です。

 「東京レズビアンバーガイド チェイサー」

 中身はツイッターで告知の通り

 オカン来店問題、MTFトランス入店問題、二丁目の地誌、00年代を中心にしたレズビアンバーの興亡

 などでございますが、トランス入店問題がホントにめんどくさくてな。果てしなく字数増えそうなのを抑えつつ苦悶しています。この問題が重くてここの更新止まっていたので、これから更新ぼちぼちできるかなと。

 来られる人はよろしくですよー。

 まだ書いてますので、無事の完成を祈っててくだされー。

冬コミ出まーす

 冬コミ通ったの確認しました。

 今回は「東京レズビアンバーガイド」の続巻を新刊で出します!

 @東京ビックサイト 12月31日 配置は東館の日-東パ11b。

 喘息で取材活動はかばかしくありませんが、レズバー通い四半世紀を超える経験を大放出してお送りします。(要は昔話)二丁目の地理などもちょこっと。

 少なくとも1軒の掲載許可取りましたので、新刊はちゃんと出るよ!(ワタシ、レズバーは勝手に書かずに掲載許可取った上で原稿チェックもしてもらってます)今週末、もう1軒お願いに上がるので、薄くてもちゃんと新刊だすよ! そんで夏に懲りたから、コピー本じゃなくて、オンデマンド印刷で出したいです!!

 ちなみにここでの「鬼レズはマッハで走る」は同人誌制作でのサークル名です。

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トランス女性が多くのレズビアンバーやクラブに門前払いをされること、その理由と歴史①~現状分析

 ホントにね、このエントリは上げるかどうか迷ったんです。どう書いても炎上しそうだし、下手すると各方面に迷惑かけそうだし。かといって、誤解が蔓延していくのを見守るだけというのも性に合わない。

 ワタシは単なる市井に生きるレズビアンとして特に立場も守るものもないし、代表制を帯びるわけでもなく知っているだけの範囲のことを書こうと思う。で、念押ししますがこれは「レズビアンがこう言ってます!」ではなく、「レズのうちの一人がこんなことも言ってました」という風に考えてくだされー。

 

 さて、ワタシがこれを書こうと思ったきっかけはツイッター上で「レズビアンバーやクラブイベントはトランス女性を排除している。差別的でけしからん!」ろいう感じのツイートを見てしまったのに端を発する。これを見たときはじんわりイヤーな気分になって「現場知らないで好きなこと言ってるわ」と思いました。レズビアンの夜文化に親和性のある人はだいたい同じような感想を持ったのではなかろうか。

 その時、「それはね……」とリプライ返さなかったのは、そのツイートが現にあるクラブなどのアカウントを挙げて名指し批判をしてたから。下手に延焼すると、普段お世話になってるとこに迷惑かかりそうで。

 なのに座視せず言及する気になったのは、そこらへんに乗っかって男性憎悪の燃料にするために「レズビアンが女装を差別するのは当然! あいつらは男だから!」みたいなツイートがうっかり視界の端をかすめてしまったから。いやもう、自説のためには何でも利用しようとするのは止めてくれないか。そもそも現状認識から始めようよ。

 

 で、レズビアンバーやクラブはトランス女性を排除しているか。という最初の大前提。ワタシが思うに、この出発点から間違っていると思うのですよ。ワタシの見聞する範囲内ではトランス女性(MtF、生来男性に生まれついて女性に性別移行をする/したトランスジェンダー、……というざっくりした説明ですいません)は大体のバーやクラブに入っている。なんつか、すでに共存してるんですよ。言われなきゃ分からない完パスの人から、「この店はこのレベルも入れるのか」というパス度甘いレベルの人まで。お店によってボーダーラインは違うけど、だいたい入れる。んで、ここら辺の情報はわりと「レズビアンバーに行く系統のレズビアンのトランス女性」には共有されている。

 「まったく入れない」というお店もあるけれど、そういうところは逆にトランス男性を全面的に容れている感じです。これがトランス差別かというと差別かもしれないけど、遠くで感じている「差別」とだいぶ手触りが違うのではないかと。

 だったら、なぜ「戸籍上女性のみ」を謳うのかという問題ですが、当然ながらエントランスで戸籍抄本か何かを提示するわけではないので「ノンパス排除」を狙っていると理解されると思います。ここら辺はとても難しい問題なので次稿に譲ります。

 レズビアンバーの歴史はエロ目的のシス男子との抗争の歴史でもあるのですが、そこらへんにトランス女性が巻き込み被害に遭っている歴史とジェンダー構造について。

 

 という感じで全5回くらいの予定です。……もうホントにこの問題には触りたくない。でも、書かないと先に進めないような気がしてしまって。(ションボリ

【趣味の自炊】を考える

 相変わらず体調は良くないですが咳こみながらゴハン作ってますよ。バカですね! ブログ書き始めて、アクセスが上がるのがセクシュアリティに関するリブ記事で、ご飯の話をするとアクセスがた減りします。で、「そんなん期待してないから(リブ書け)」的なこと言われてしょんぼりしてます。(けど、控えない)

 セクシュアリティといっても様々な切り口がありますが、いわゆるエロい生々しいこととか実感として遠くなってしまったので、性欲より食欲にステータス振りたいわけ。体調悪いながらも楽しめる数少ない娯楽のうちの一つだしさぁ。

 と、ワタシは食事作るのを「娯楽」として捉えているわけですが、自分の中では栄養バランスと総カロリー、費用面に重きを置いた日々のなんて事のない自炊、と純粋に娯楽としての趣味の自炊を切り分けて考えてます。

 ここに上げてるのは主に後者の趣味の自炊です。コストパフォーマンスや栄養バランスや時間節約を度外視しています。日々の自炊は帰宅して30分以内に口にできるかが勝負ですが、趣味の自炊はバスに乗って遠出して食材買っていいですし、玉ねぎをずーーーっと気が済むまで炒め続けてもいいんですよ。

 

なぜなら、楽しいから!

 

 

 丸一日つぶして、ラーメンは外で食べた方が安いよね!ってうっかり思っちゃっても。

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 ラーメンスープを正肉使ってダシとっても。

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 台風コロッケにローストビーフ入れる狼藉働いて、特にその効果がなくっても。

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 楽しさはプライスレス!!

 

 

 なので、(主に女性の)世間で評判が悪いいわゆる「男の料理」にもちょっとだけ同情的ですよー。新宿駅前のチェーン系格安居酒屋のハイボール並みのうっすい同情ですが。

 日々の自炊と趣味の自炊は目指すところが違うので、「時間かけていい材料使えば美味しいのは当たり前!」という批判はあんまり当たらないかなーと。批判するツボは「台所は原状復帰」「趣味の金は自分の財布から」「日々の料理と混同してドヤらせない」なのではないかと。

 自分の周囲もオタク的心性強いので「趣味に金と時間がかかるのは当たり前!」と思ってます。(そもそも趣味に時間効率やコスパを求めるのがおかしい)

 

 なので、ゴハン記事減らしてもリブ記事は増えないよ! 「トランス女性が多くのレズビアンバーやクラブに門前払いをされること、その理由と歴史」について書こうか迷ってるから、そうそう記事は増えないよ!

 だって、炎上したくないもんんん!!!