鬼レズはマッハで走るR

見たもの聞いたもの読んだもの食べたもの、ときどき昔話

「レズをする」は何をする!?~レズビアンをめぐる呼称問題①

 ワタシは長年、レズビアン(女性同性愛者)をめぐる呼称問題についてネチネチと考え続けていたのだが(「やっぱり『レズ』ではイヤですか?」参照ー2000年)、なんとなくうっすらと不快感のある「レズ」の用法があったのだけどなかなか言語化できないでいた。つい先日、イヤーな感じでそれがハッキリしたのでTwitterでよく見かける白ハゲ漫画で描いてみる。

f:id:onilez:20180311193714j:plain

(ミックスの場で「アライ」の女性が言いがちなアレ)

 

 この白ハゲマンガみたいな場面は割と多くて。そのたびに「失礼だな……」と思いつつ、悪気0%で口にしている言葉に食い下がるのも大人げない……。いや、理解者というからにはこういう機微も分かって欲しいのだけど。と夢は枯野を駆け巡って結局は言及できずに終わってきてた。なんで常にワタシが説明責任を負わねばならないのか。店子やバーのママでもないのに負担なんだよ! と微かな恨みを燃やしつつ、「ここ読んで!」で済ませようと書こうと思う次第。

 この「レズをする」という言い回しがどうにも引っかかって仕方がない。「レズをする」という以上、「しない」時も存在するのだろうか。パートタイムレズビアン? いやそんなバカな。性指向を「する」と言えるほどの短期間で着脱できるものなのだろうか。出来うるのかもしれないけど、それはもう「レズビアン」とは別種のセクシュアリティなのではないか。

f:id:onilez:20180311194156j:plain

(鬼レズ、魂の叫び)

 

 この「レズをする」という用法ですが、薄々「女性同性間で性行為をする」ということを指しているらしいのは気が付いていました。「レズをする」というのは「ナニをする」ことなんですよ、こういう言い回しを使う人たちの中では。性指向は全く関係なく「レズをする」ようなのです。こちらはオギャアと生まれた赤ん坊が小学生になる(6年間の婉曲表現)くらいセックスしてなくてもレズビアンなんです。本来、性行為の有無はレズビアンであるかどうかとは関りがありません。

 なのに、なぜこのような「レズをする系」の人が「24時間系」の人にこういう表現を「悪気なく」してしまうのか。このあたりを次回は考えてみたいと思います。この話はシリーズで長くなると思いますよ。

【骨折日記】回復までのスケジュール

 骨折してからスケジュールなどなど分からないことが多かったのでここで備忘的にシェアしときます。年齢や既往症などで回復具合は違うと思いますのであくまで目安で。

 

・雪で滑って転んで骨折 (足首2か所、すねの細い方1か所)

(救急車で搬送、どこもワタシと同じように滑って骨折した人でいっぱい

 なかなか診察してもらえず数時間痛みに呻く)

  ↓ どこの病院も満床、10日ほど自宅待機

・入院、即手術 (足首にボルト2本入る)

  ↓ 2週間ちょっと入院、リハビリは手術の翌々日から

・自宅療養 

  ↓ 折った方の足に体重かけてはいけない

    松葉杖で近所の郵便局に行ってみたら、

    通常徒歩5、6分の距離で遭難しかかる

・退院2週後 (体重の1/3荷重をかける許可が出る)

  ↓ 診察とは別にリハビリは週2回

 

 今のところ、こんなスケジュール感で推移しています。この後、退院3週後に2/3荷重、4週後に全荷重と推移していく予定。

 そして気になるお仕事。自宅での座業ならすぐに復帰できると思うのですが、通勤などあると移動にかなりの困難を抱えるので一般的にはかなり難しいのではないかと。松葉杖の移動はかなり体力削ってきますし、不安定です。

 注意一秒怪我一生はホントですので皆様気を付けて。現代日本の医療福祉があるから生きていますけど、江戸時代の農村だったら姥捨て山案件の怪我ですよまったく。

ダイエットの秘訣、それはね!

 喘息発作起こしたり骨折したりですっかりダイエットから遠ざかっていますが、それでも半年ほどで8kg弱やせた実績もあるということでダイエット相談されることが多いです。ただ、ダイエットといっても体質も年齢も違う人にワタシの方法論を適用するのは難しいですし、ハードな筋トレ必須という点で割と嫌がる人多いというか。とにかく何がダイエットを阻害しているのかそのボトルネックが見えづらいです。

 同じように料理(自炊)のコツについて聞かれること多いです。こちらもボトルネックが見えづらい。「料理が苦手」といってもどこに苦手意識があるのか丁寧に聞き取りしないと分からないことが多い。単に包丁を使うのに苦手意識があるならプレカットの材料を買ったりキッチンバサミ使えば一見落着、というパターンもあるのですが、大体は複合的に要素が入り組んでて解きほぐすの難しいです。

 で、ダイエットは料理の苦手意識と同じように問題点が結構入り組んでいる上にルッキズムジェンダーの要素も大量に含まれていていわゆる「地雷」と呼ばれるものが多い。(個人的には「地雷」という言葉をお安く使いたくはないのですが)

 相談された以上は誠実に答えたいのですが、提案がほとんど「無理」の一言で却下されるので、「甘いもの食べたい、ゴハンは減らせない、揚げ物好き、運動嫌い、それでやせられるとおもうなよおおおお!」と口にしたいのを我慢して「まあ、いろいろ難しいよね」とお茶を濁すことを覚えてしまいました。

 で、最近はダイエットの秘訣を聞かれたら、

「決めたことをやる! それだけ!!」と答えるようになりました。

 ホント、これなんです。こう答えて食い下がる人にならワタシが採ったメソッドも丁寧に教えるんですけど、こう言うと「それができれば苦労しない」と9割の人がそれ以上は聞かないんですよね。

 ……何でも「決めたことをやる」のは困難ですけど、世の中ままならないことばかりで自分で自由にできるのは自分のことくらいです。自分のことはできる範囲内でどうにかしたいものです。

 (まあ、一番えらいのは日々無理なく節制してずっと健康的に標準体重を維持している人で、ダイエット成功した人ではありません)

【骨折日記】一時的特殊能力?

 つ・い・に! 骨折した足の方を地面に下ろして少し荷重をかけられるようになりました! リハビリ室で片足を体重計に乗せて自分の体重の1/3の感覚を覚えてから歩行訓練です。もう、信じられないほど楽。体重をそんなに乗せられなくても飛躍的に体勢が安定します。今まで腹筋に力を入れて姿勢保持してたの解除です。

f:id:onilez:20180308003627j:plain

(待合室 悪い方の足に荷重かけないように足を組んでます)

 

 で、病院帰りに「行けるところまで行ってみよう」と中野ブロードウェイを目標にしたら400mほど歩けてしまった。新井の交差点で一休みして、もう一息とスーパーまで歩いてみる。ここで300m。冷凍うどんや見切り品の食パンとかキノコとか背中のメッセンジャーバッグに詰められるだけ詰める。で、目の前のバス停からバスに乗る。2区間乗って最寄りバス停からまた300mほど歩いて帰宅。

 あれですよ、1本足での松葉杖移動は退院の翌日に350m先の郵便局まで行ってみたら本気で遭難しそうになって、「通勤絶対無理」って思うくらい辛かったんです。体力ゲージがメリメリ減ってあっという間に赤点滅状態に。それに比べると、少し体重かけられるだけでも体力の減りが遅い。スピードはかなり遅いけどまあ我慢できる程度。足首が固いのでひょこひょこした不思議な動きになりますが、まあそれは仕方ない。

 で、分かったのが都内のそこそこ便利な所で300~400m程度歩けるなら日常生活送れる。まあ、バスありきの前提ですが。そして、駅前ではなくバス通り沿いのスーパーは大体バス停前に出店してる。これはあまり長距離歩けないバス利用者の利便性考えてる。正直、今まではバス停の存在はあまり気にしてなかった。今の歩行能力になって気が付きました。(他にも歩くのが遅くなったら通り沿いのお茶を商ってるお店の中でお客さんがお茶飲みながらくつろいでるのがよく見えた。ずいぶん歩いている道なのに全く気が付かなかった。正直、ワタシもちょっと入って行って休みたかった。もう、おばあちゃんの感覚が一時憑依してるというか。)

 なんか、高齢者女性の目を一時的に得ている感覚です。で、当然ラッシュアワーの電車とかは怖くて乗れない。あれは若い健常者のための乗り物ですよ、ホントに。今のワタシには無理。

 で、帰りのバスでは70~80代の女性に席譲られたんですよ。松葉杖になってから、ホントにいろんな人に親切にされてる。世の中捨てたもんじゃないですよ。

 杖なしで歩けるようになるまであと2、3週間。それまで一時的に得た目でいろんなもの見ておこうと思います。(なんかちょっと良い話になった)

【外食メモ】いちょう団地 タンハー

  骨折してからというもの外出らしい外出をせず、当然外食も1カ月以上してなかったのですが。ちょっと「車を出してあげる」と言われたのでホイホイ行ってきましたよ。神奈川のいちょう団地まで。

 なんでいちょう団地かといえばベトナム人コミュニティが存在して、斟酌ないベトナム料理店があるから。コミュニティの歴史などは長くなるので省略!

 すきっ腹抱え、渋滞にはまりつつ自動車の後部座席でゴロゴロすること2時間超。着きましたよ、この魅惑の外観!

f:id:onilez:20180304211615j:plain

(滅茶プレハブですな)

 

 内観の写真はないのですが、レストランというかベトナム系雑貨/食材店の中央にテーブルもあって食事もできる系。

 

f:id:onilez:20180304211928j:plain

(いやがおうにも盛り上がりを抑えきれない卓上調味料セット)

 

 3人で行ったので品数けっこう頼めたのですが、冗長になるので数品のみにて。

f:id:onilez:20180304212235j:plain

(あさり、ハマグリのフォー フォー ニュゥー)

 ずっと汁を飲んでいたい貝汁フォー、同行者いわく「伝説的なうまさ」。たしかに滋味豊かでふくらみのある余韻の長いおいしさ。

 

f:id:onilez:20180304212622j:plain

(蒸し春巻 バン クォン)

 どこでも食べられる生春巻き食べてる場合じゃないよ! 食感もろもろは中華点心の腸粉を思わせます。ただ、生野菜とともに甘めのニョクマムだれで食べると「うん、ベトナム」としか思えない。特に紅白なますと食べるといいです。くっそうまい。

 

f:id:onilez:20180304213243j:plain

(お馴染みのベトナムお好み焼き バインセオ)

 イマドキ、どこのベトナム料理屋にでもあるバインセオですが、とにかくデカイうまい安い(800円)。油をしっかり使っているので皮のクリスピー感ハンパない。中身のもやしはただのもやしなのにどうしてこんなに美味しいのか。そして、チャーシューの脂の甘み。一口食べたところでハイタッチしたくなるおいしさ。

 

f:id:onilez:20180304213813j:plain

(牛肉のハーブ巻き ボーラーロット)

 調味料もハーブも味わいが複雑すぎてワタシには解析不能。ワケが分からんうまさとしか言いようがない。なので説明しがたい。食べてみてくださいというよりない。

 

f:id:onilez:20180304214224j:plain

(練乳入り甘いベトナムコーヒー)

 ずっしり甘い濃厚なベトナムコーヒー。解説いらないですよね。

 

 基本的に複数回行かないとブログには書かないと決めてたのですが、感動のあまり書いちゃいました。世の中には食べたことのない美味しいものでまだあふれてますね。なんか、車がないと行きづらいところなので何とか車を手配して再訪しようと思ってます。いや、ホントに美味しかった。

痴漢被害の嫌さを訴えるのにホモフォビアはいらない

 ツイッターで延々と燃え続けるのにジェンダー分野がありますが、特にひどいのが女性専用車両の話。あれが男性差別に思える人は相当認知がゆがんでんなーと思いますが、今回はそっちじゃなくて。割とまともそうな男性でも痴漢被害を軽く考えている人多くて、女性文化と男性文化の断絶ひどいなと思います。で、痴漢がいかに嫌かということを分かってもらうために、

「屈強な男性に触られるの、怖くて嫌じゃない?」とか

 痴漢被害を茶化したりエロネタ消費する二次加害者に

「ホモに襲われろ!」とか言うの本当にやめて欲しい。

 

 本来なら「同意していないのに一方的に性対象にされて無断で触られる」ことを訴えるのにゲイを持ち出す必要ないんだけど、「オンナに触られるなんてご褒美じゃん」という痴女ポルノと混同してしまうエッジの効いたバカも少なくないのでゲイを持ち出すんだろうけど、ゲイフォビアをあおるだけなのでやめたほうが良いと思ってる。

(かなりのゲイが女性の性被害に無関心で、その社会構造に加担しがちということは別個の話なのでちょっとおいておきます)

 もともとストレートに被害を訴えられずに「たとえ話」を持ちださなきゃいけない段階で相手の知力を低く見積もっているわけですが、なんかもうちょっと巻き込み被害の少ない(ゼロではない)例えはないかなーと考えてみた。

 

 アナタはいつも行くカフェだか喫茶店でひとりコーヒーを飲んでいる。くつろいでいるところ、とある見知らぬ異性がテーブルの向かいに勝手に座り話しかけてくる。相手はアナタの反応もお構いなしで話しかけ続ける。さすがに気持ち悪いので無視し続けるが相手は気に掛けることもない。アナタが退店するまで一方的に話し続ける。

 その後、その気持ち悪くて何とも言えない体験を身近な人に話してみた。「うわー、気持悪かったね、大丈夫?」と言ってくれる人もいたが、「誘ってるような服を着てたんじゃない」「別に何もされなかったんでしょ」「声かけられるうちが花」などと言われたりもした。

 同じカフェには気持ち悪くて行けなくなった。お気に入りだったのに。

 

 あんまりパンチ効いてないのですが、侵害される気持ち悪さはちょっと感じてもらえるだろうか。あくまでたとえ話なので「喫茶店行くのやめても生活に支障ない」とかたとえ切れない部分はあるんですが。

 あまりにも痴漢被害の深刻さが共有されていないので考えてみた次第です。

暗い話はそんなにくらくない

 ワタシはTwitterをずいぶん長いことしてるのですが、

 

というある程度若い「LGBT」しか使わない(特に女子が使いがち)タグで若者の生態を観察するのがちょっと悪い趣味です。おおむね「うひょー(爆笑)」的に観察してます。ダメな大人です。

 とはいえ、「やべえwww」というだけでなく興味深いツイートを見ることもできる。今回はそんな話。

 ワタシは先週まで17日間入院していたのですが、暇を持て余してタグの付いたツイートを見るだけでは飽き足らず、当該ツイートした人のホームまで行って他のツイートまで漁ってました。で、気になるツイートが。

 もう、当該ツイートを掘り返せないので大意のみ。20代の若ビアンちゃんのツイートだったんだけど、

「30代のビアン先輩が言うには『30過ぎるとビアンは1/3くらい結婚したり音信不通になる』と聞いて、いま仲良くしてる友達も1/3はいなくなるのかと思うと鬱」

みたいなこと書いてあった。

 これがワタシにとってはものすごい衝撃でした。衝撃といっても額面通りの「暗い話」としてじゃない。

「今のレズビアンってそんなに歩留まりが良いの!?」って衝撃だった。

 ワタシの同世代のレズビアンといえば、30歳前後には普通に音信不通になる人続出したし、風の便りに(男性と)結婚したって話はいくらでもあった。1/3どころじゃない。9割以上が消えたと思う。あの頃のわたしたちは30歳近くなったら8日目の蝉みたいに生きていた。

 いや、すごいよ。半分以上が残ってるんでしょう。

 一見暗い話なのかもしれないけど、20年という時間軸を導入すると革命的に明るい話になりますよ。世の中の流れはネトウヨが大きな顔したり、顔つきだけリベラルな新自由主義者LGBTがのさばったり暗い気分になることもあるのですが、

「時代はいい方に向かっている!」と、強く感じさせることもあると、ちょっと気分良くなりましたね。

 どっとはらい