鬼レズはマッハで走るR

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ワタシのとってのフェミニズム? ~いつもアンタは怒っていると言われ続けて

 ワタシはまあ一応フェミニストだ。自分のアイデンティティの割と上位に位置しているとはいえ、「レズビアンである、ということ」があまりに前景化しているからちょっと二の次になってしまう。とはいえ、レズビアンとして生きるということは畢竟女性問題と正面から取っ組み合わなければいけないわけで。少なくともワタシは。

 で、レズビアンであるということでもフェミニストであることでもワタシは延々と「あんたはすぐに怒る」というようなことをーー時にからかうように、時に非難がましく、時にそんな言い方はどうかと忠告の形を借りてーー言われ続けてきた。けどさ、けどさ。

 ある日、近所のレズだのその弟分とかシェアハウスの同居人Bとか、わりとセクシャルマイノリティ率高めな編成でご飯を食べに行った帰り、暗い夜道につきもののイヤーなあれ。「痴漢に注意しましょう」「夜道に注意!」の古式ゆかしい看板が立ってたわけ。んで、ワタシは怒るわけですよ。「なんで、こっちが注意しなきゃいけないんだよー! そもそも痴漢が出歩くなよ。痴漢夜歩き注意! あいつらが外出禁止だあああああ!!! ばかーーーー!」

 もちろんさ、現実問題として夜道に注意するのは当たり前なんだけど、それ以前に本筋として「そもそも痴漢がダメ!」という前提なしで対策を丸投げされることに腹立つわけですよ。「ふざけんなあああ! 痴漢が滅亡しろ!!!」と。

 んで、世の中のあちこちに「痴漢に注意」式の本筋以前に女性に責任が丸投げされることが満ち満ちてるわけですよ。そのたびに「ふざけんなあああ! **が滅亡しろ!!!」と怒らないと責任を押し付けられたままになってる気がして。怒ることで本筋取り戻して自分の尊厳回復してるんですよ。ワタシはね。

 昔に比べりゃ相当丸くなったけど、「痴漢に注意」の看板見たら反射的に沸騰しますよ、ワタシは。

 で、「そういう言い方してると損だよ」みたいなことを耳にタコができる、どころか人面瘡ができそうなほど聞かされるわけですが、オメーの尊厳は損得勘定なのかよ!って言いたくなりますわ。これはレズビアンとしての活動でも相当言われてて、こっちも「オメーのセクシャリティは利害とか打算の話なの?」って聞きたい。

 怒らずに済む世の中になればそれに越したことはないけど、今でも日々燃料が投下され続けてるんですよ。てっか、今日あの「保毛尾田保毛男」が復活したとかツイッターで読んでハラワタ煮えくり返る、というか倒れそうよ。